【旅ニュース】ノルウェーの島が「時間」を廃止するって本当?

最後に続報追記しました。(2019/7/21)
このニュース、実はアレなんですって。

北欧の国ノルウェーには、ギザギザの沿岸部(=フィヨルド)に小さな島が散在していますよね。その数ある島のうちの一つ・Sommarøy(ソマロイ)が、「時間を廃止しようキャンペーン」を発表してニュースになっています。

まず、Sommarøy(ソマロイ)って、どこにあるの?

その前に、ノルウェーの基本情報を。

国名ノルウェー王国
公用語ノルウェー語、サーミ語
首都オスロ
人口5,328,212人(2019年)*世界120位
通貨ノルウェー・クローネ(NOK)

スカンジナビア半島の西に位置し、南北に細長い形をしているノルウェー。
話題のソマロイ島はここです。

こうして見ると、フィヨルド独り占めなのですね、ノルウェー。フィヨルドって北欧のいくつかの国にまたがっているものと勝手に思ってました。
まあ、それはともかく。

ノルウェーの北端の一部がギリギリ北極圏に入っていて、ソマロイ島はその北極圏に含まれています。北極圏と言えば、太陽の沈まない白夜が訪れる地域。「時間」というものに特別な考え方が生まれるのも、うなづける気がします。
なお、ソマロイ島の人口は350人。観光と釣りが主要産業だそうです。

夜明けまで草刈りしたっていいじゃない。

「時間を廃止」と聞いて、すぐさま思い浮かんだのは「昼まで爆睡」「昼間っからビール」「気がつきゃ昼寝」。自分のぐうたら思考に愕然としますわ、ほんと。ともあれ、スペインのシエスタのような、のんびりゆったりした時間割を想像したのです。

ところが、元記事(The Guardianより)のタイトルにはこうある。
The Norwegian island that abolished time: ‘You can cut the lawn at 4am’」(元記事はこちら

あ、そっち?「午前4時まで草刈りしたっていいんだよ」と。むしろ真逆の発想でした。
いやしかし実際のところ、どういう意図があるのでしょう。記事を抜粋して意訳してみます。

「時間を廃止しよう」キャンペーンのリーダー・Kjell Ove Hveding(何と読むのだろうか)氏いわく「人は日頃ストレスや憂うつにさらされているけれど、これって多くの場合、時計に囚われている事が関係しているんだと思います。時間から解放される事で僕たちはもっと自由に生きる事ができるはずですよ。もし明け方4時に草刈りがしたいと思ったら、そうしたっていいんです。」

ソマロイの島民は、あらゆる「開始時間」を廃止して「やりたい事を、やりたい時にやる」生活を求めている。ただし、学校に限っては時間通り開校すべきだ。

なにしろ白夜が訪れると、5月18日に太陽が昇ったきり、7月26日まで一度も日の沈む事がない。「ずっと明るいんですから。午前2時にペンキ塗りしたっていいし、午前4時に泳ぎに行ったっていいんです」と語るHveding氏。
島民はこう付け加える。「白夜の時期を私たちはいつも満喫しているんです。よく午前2時にビーチで友だちとコーヒーを飲んだりもしますよ。」

キャンペーンについて観光局は「懐疑的」、哲学教授は「おもしろい」

観光客をもてなすという点において、観光局はキャンペーンに懐疑的。一方、哲学の教授はキャンペーンについて、おもしろいアイデアだと語る。
「時計が社会を支配する以前、ほんの2世紀前には、人々は必要な分だけ働き、お腹が空いた時に食べ、疲れた時に寝るような暮らしだったのです。現代は、あらゆる事が時計にコントロールされている。朝目が覚めてからずっとね。」

教授はこう付け加えた。「ソマロイ島民が時間の概念を忘れて生活するのは簡単じゃないでしょう。ソマロイを世界標準時から完全に解放する事は不可能だと言うつもりはありません。だがしかし難しいでしょうね。」

嘆願書を提出した島民のKent Gudmundsenさんいわく「これが、サマータイム、ウィンタータイムに並ぶ第三の形態になるかもしれない。

観光客はソマロイ島へ渡る橋に腕時計をくくりつけて、時間廃止キャンペーンを大いに応援している。

島民みんながキャンペーンに賛同しているわけではない。

しかしすべての島民が賛同しているわけではない。観光ホテルの受付をしているMalin Nordheimさんは「チェックインやチェックアウト、バーやレストランの開店時間などに問題が出てくるでしょうね。私はちょっと懐疑的です」と話した。

と、そんな懐疑的な意見で記事は締めくくられています。
たしかに観光業関係者が不安を口にするのは当然かと。だってホテルやレストランの営業時間がフレックスだったら、旅行者的には不便極まりないですものね。分かります。

でもこの「時間を廃止しよう」キャンペーン、可決されたらおもしろそうだと個人的には思うのです。確かにいろいろ課題は出てくるかもしれないけれど、やりながら適宜修正する覚悟で、見切り発車気味に施行する価値はあるような気がします。

大切な人や仲間と、何気ない話で大笑いしている時。
潮騒のリズムに身を委ねながら、遠くの水平線を眺めている時。
夢中で絵を描いている時。1日の家事を終えて、湯船で「はふー」と息を吐いた時。

日々の暮らしの中で、瑣末だけれど、ずっと続けばいいのにと思う瞬間ってあるじゃないですか。だけど時間のしがらみで中断しないといけない時もある。
「9時から仕事だから」「0時には寝なきゃ」「そろそろ夕ご飯の準備しないと」

だけど、タイムリミットなしに、いつだって好きな時間を優先できるとしたら、キャンペーン主導者・Hvedingさんの言うように、私たちの暮らしはストレスや憂うつと無縁になるのかもしれません。
理想論ではあるけれど。

と、書いてみたものの、時間の統制がなくなる事で生まれるデメリットも多い気がしてきました。
お店が時間通り営業していないと困るのは旅行者だけじゃないですものね。住人だって困るはず。

「明日の3時頃に買い物に行くから、お店開けておいてね」って連絡しておくシステムにすればいいのか。予約制か。めんどうだな。いや待てよ、時間の概念がないのだから時間の指定はできないのか。
ふむ。想像してみると、けっこう不便。
そういう不便も引っくるめて、おおらかに生きましょうよっていう事なのでしょうか。

なかなか考えさせられるキャンペーンです。

ノルウェー・ソマロイ島(出典:Google Map)

ある種、実験めいた提案を議会に提出してしまうノルウェー・ソマロイ島。ロックですね先駆的です。いかにも北欧という感じ。

ノルウェー含め北欧の国々にもともと憧れはありましたが、このニュースを読んでますます興味が湧きました。
今後もキャンペーンの動向に注目しつつ、いつかノルウェー・ソマロイ島に行ってみたいと思います。

あ、ソマロイ島のあるTromsø(トロムソ/トロムセー)という地域は、木造の家並みが続く美しい町だそうです。「北のパリ」と呼ばれるほど美味しいグルメもたくさんあるとか。オーロラ観測でも有名なんですって。俄然行きたい。

続報:このニュース、実は観光機関の宣伝だったらしい。

え。そうなの。
そんな続報を今さら知りました。

(元記事)Norway’s ‘time-free zone’ was a publicity stunt / CNN travel

記事によれば、この時間廃止キャンペーンは、国営のツーリズム機関であるイノベーション・ノルウェーがPR業者と組んで作った宣伝だったそうな。
目的はもちろん観光客誘致のため
な、なんだ、と…。

世界中でニュースに取り上げられて、PRキャンペーンとしては大成功だったみたい。私もまんまと踊らされてしまいました。北欧って何事においても先駆的なイメージがあったもんで、こんなキャンペーンがあってもおかしくない気がしたのですよ。
世界中でこのニュースがバズったのも、きっと同じ理由だと思う。「うそみたいだけど、でも、北欧ならあるかもしれない」っていう。分かります。

しかし、時間廃止案を議会に提出したっていうのは作り話だけど、ソマロイ島の住民が、白夜の明るい夜を有効に活用しているのは事実なもよう。
なんだかんだで、やっぱり白夜のソマロイ、興味あります。行ってみたい。
(おわり)






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